援助交際は浮気になる?その法的根拠と証拠の集め方を解説!
配偶者が浮気をしている…その真実を知った時に悲しみや憤りを感じると思いますが、もしもその浮気が若い女性との援助交際だった場合、あなたならどうするでしょう?
援助交際というものは浮気になるのでしょうか?また、近年流行し問題となっている「パパ活」の場合についてもどうなのでしょう。
援助交際やパパ活が法的に浮気として認められるかどうかは、どのような証拠を入手したかによって左右されます。
この記事では、配偶者が援助交際をしていた場合の対応方法と具体的な証拠集めの方法について紹介していきます。
目次
援助交際は浮気として認められるのか?
1990年代 、援助交際という言葉が世に広まりました。その名称から、あたかも「金銭的援助してもらうための交際」という印象なのですが、その実態としては若い女性世代の素人売春といった内容でした。
夫が援助交際をしている事を知った妻としては「浮気をされた。絶対許せない。」という思いで頭がいっぱいになるかもしれません。たとえその行為が援助交際という名称だったとしても、それは浮気なのだから許せないと思うのは当然です。
実際のところ、法律的に援助交際は浮気に該当するのでしょうか。
「不貞行為」が認められる証拠が重要
浮気に該当するかどうかを判断する上で重要なのは、不貞行為の有無です。そして不貞行為を立証できる証拠があれば、浮気として認められる可能性は高いでしょう。
たとえ不貞行為があるに違いないと確信していたとしても、相手がそれをかたくなに否定しているとすれば話し合いがまとまる事はないでしょう。そうなると裁判で訴え、浮気を認めさせ慰謝料の支払いなどを求めることになります。
しかし、訴訟になったからといって今まで不貞行為を否定していた相手が不貞行為を認めるようになるわけではありません。そうなると、こちらが証拠をそろえて裁判で立証していくしかないのですが、もし証拠が不十分であった場合、浮気は認められないという結果になってしまうのです。
そのため、不貞行為の証拠集めは大変重要なのです。
また、援助交際の場合、相手が18歳未満ということもよくあります。もし18歳未満だと知っていて行っていた場合、配偶者は児童買春罪や児童ポルノ所持罪(児童買春・児童ポルノ禁止法)、さらに青少年健全育成条例違反に問われることになります。
法的な不貞行為の基準
“不貞行為”と言われるものは、特に刑法や民法などの法律の条文として定められているわけではありません。ただ民法に定められた「離婚を訴えることができる事由」の一つに「配偶者の不貞な行為」との記述があるのみです。
しかし、婚姻関係にある夫婦間においては互いに貞操義務があるものとみなされていており、これに反する行為が不貞行為であるとの法解釈がなされています。
そして、具体的に不貞な行為とは何をすることなのかについては、過去の判例によって『自由意思にもとづく、配偶者以外の者との性的関係』と結論づけられ、性交渉に限定されています。
「パパ活」で食事やデートだけをしていた場合
近年、援助交際に類似した「パパ活」という言葉が出てきています。最近では援助交際よりも、むしろこの「パパ活」という言葉の方をよく耳にするかもしれません。
過去には「アッシー」「メッシー」といったような、車で送迎してくれる人・ご飯を食べさせてくれる人なども言葉も流行りました。同じように食事やお茶に付き合うと金品をくれるような金払いのよい男性をパパと呼び、「継続的に交際できるパパ」を探す活動のことをパパ活と言います。類似した関係のようですが時代とともにその呼び方や内容に少しずつ変化が見られるようです。
このように、援助交際とパパ活は類似行為に見えますのでその意味を混同して使われることもあるのですが、ここでは性行為のある方を援助交際、性行為のない方をパパ活と呼ぶことにしたいと思います。
そして、夫がこのパパ活で若い女性と食事やデートをしていた場合はどうなるのでしょうか。
性行為のない関係では慰謝料請求が難しい
援助交際であれパパ活であれ、夫が「見知らぬ若い女にお金を払ってまで交際をしている」ことを知って、平然としていられる人は少ないでしょう。そんな配偶者や相手から慰謝料を取ってやりたいと思うのが当然です。
しかし、法的に見ると不貞行為に該当しない限り、夫が誰と交友関係を持とうが自由なのです。夫に女性の友人がいても法的に全く問題はありません。
したがって、どれほど不愉快だったとしても、デートや食事に行くだけで性行為のないパパ活は不貞行為とはみなされず、慰謝料を請求できる法的根拠がないのです。
まずは証拠を集めてから話し合いを
もし夫のスマホに、援助交際やパパ活を思わせるメッセージが届いているのを偶然発見してしまったら、つい感情的になって「これはいったいどういうことなの?」と問い詰めたくなるかもしれません。しかし、突然攻め寄っても白を切ったり相手も感情的になって激しく言い争いになるだけで終わってしまうかもしれません。このため、援助交際やパパ活の気配があったからと言ってすぐに問い詰めるのはお勧めできません。では、気持ちを落ち着かせ冷静に話し合えばどうでしょう。それなら夫は認めるでしょうか。残念ながら、「完全にバレていない。まだうまくごまかせる。」と思ってとぼける可能性が高いでしょう。そして、さらに問い詰めていくとお互いに段々感情的になってきて、結局、激しくののしり合うだけに終わるという結果になることが考えられます。
確実な証拠がない状態で1度でも浮気を疑って話し合うことになれば、相手は警戒して証拠隠滅をはかります。そうなると不貞行為を立証するのに必要な証拠を失ってしまいますし、その後も関係を続けるとしてもバレないようにかなり警戒して行動するようになるでしょう。
ですから、話し合いをする前に先にしっかりとした証拠を集めておきましょう。もし相手がどれほど浮気を否定したとしても、不貞行為を法廷で立証できる証拠があれば言い逃れはできないので大丈夫です。
援助交際における浮気の証拠
どこで待ち合わせをしてどこでデートしてどこで一緒に食事をしていたなど色々な状況を示すものがあると思いますが、それらの状況証拠は浮気の立証ではほとんど役に立ちません。親しく何度も会っていたとしても、それは法的に浮気にはならないのです。
法的に浮気を立証したいと考える時必要なのは、性行為そのものがあった事を示す証拠です。さらに「性交類似行為(性行為でなくてもそれに準じる行為)」も、この条件に含まれます。
そこで、具体的にどのような物が証拠として有力か、解説していきましょう。
SNSのメッセージやメールの履歴など
スマホが普及し、会うための連絡はほとんどスマホを使って行われています。連絡手段は、SNSなどのコミュニティーサイトやマッチングアプリ、そしてメールなどです。スマホの中身を見ることができれば、援助交際に関係する多くの会話を見つけられる可能性があります。
その中でも、日常的な会話は役に立ちません。援助交際の約束や金額の交渉などが隠語で語られていたり、性行為があったと推測されるような会話が有力となります。そのようなメッセージやメールのやり取りを見つけたら、その画面を表示したスマホごと写真に納めておくとよいでしょう。
また、性交渉の最中を撮影したような写真や動画を撮る人もいますので、スマホのアルバムから見つかるかもしれません。もし見つかればとても強い証拠です。
ほとんどの場合、1度や2度ではなく何度も性交渉があると推測されます。時間がかかるかもしれませんが根気よく探せば複数の証拠を見つけ出せるでしょう。
ラブホテルに出入りする写真や動画
ラブホテルは、性行為を目的としたホテルであると一般的に認められており、裁判でも捉われ方は同様です。つまり、ラブホテルを利用したならばそこで性行為があったとみなすわけです。
ただし、ラブホテルに入ってもすぐに出てきた場合、「ホテルに入ったが何もしなかった」と主張する事もできます。そこで、それなりの時間(40分以上)を過ごしていたことを証明するため、滞在時間がわかるように入った時間と出てきた時間がわかるように撮影した動画などが最も有力な証拠となります。
これは、浮気を証明するために是非欲しい証拠なのですが、手に入れる難易度としてはとても高い物になります。
カーナビの履歴
カーナビの履歴から浮気に関する情報が得られる事もあります。
カーナビの履歴は見られることがないと思っている事や履歴を消去するなどつい忘れてしまう事もあり、浮気相手の自宅付近や通っている学校付近に目的地設定された履歴や、ラブホテルを目的地にしている履歴が残っていたりする可能性があるので丁寧にチェックしておきましょう。
それだけでは証拠として十分とはいえませんが、他の証拠(性交渉を推測させるメールなどの内容など)との裏付けとなり、浮気をした痕跡とみなされることもあります。
たとえば、証拠となるメールの日時とカーナビ履歴の日時が合致すれば、その日はどんな行動があったのかを推測するに十分と言えるでしょう。
性交渉の証拠となるアダルツグッズや避妊具
性交渉で利用するローションやコンドームなどが配偶者のバッグから見つかったら、それは浮気相手との性行為があった事を思わせる手がかりになるでしょう。ただし、それが配偶者以外との性交渉で使われたことを示さなければ意味を持ちません。
そのような避妊具やローションがあるのなら、気づかれないように小さな印を付けておけば、使用後に新たに買って補充したとしても、知らないうちに利用したという判断ができます。ただし、何らかの性的な行為があることを示すことができても、それだけで浮気相手との性交渉で使用したことを立証するには難しく、こちらも他の証拠との組み合わせが必要です。
浮気相手と肉体関係があるという証拠を押さえる
配偶者のスマホから、浮気相手との性交渉そのものを示す画像や動画が見つかれば、かなり強い証拠となります。しかし、そのような証拠が必ず見つかるとは限りません。
それならば、今後の浮気の現場をおさえて証拠をつかめばよいのです。ラブホテルは性交渉を行う場所として一般的に認識されています。つまり、ラブホテルに行く時を狙い、そこに出入りする時の写真や映像を撮影するというわけなのですが、この証拠を素人が掴むことは非常に難易度が高いです。
まず、撮影のためにホテルの出入り口に張り込むことになりますが、張り込みの経験のない人は、そのノウハウを知りません。対象者からは見えず、尚且つこちらからは撮影が適切にできる場所を選ばなければいけません。しかも撮影する時は夜間などで暗い現場が多く、高性能な暗視カメラを必要とされる事もあります。
さらに、ホテル周辺の状況から近づくことができない現場もありますので、そのような場合には遠くから撮影したり、カップルになりすまして接近し、至近距離から隠しカメラで撮影したりと、方法は様々あるのですがどれも素人には難易度が高すぎます。
ラブホテルへの出入りの写真や動画は証拠としては大変有力なので、ぜひ手に入れたいものですが、このように難易度が非常に高いため素人が確実に手に入れる事は不可能に近いと言えるでしょう。
浮気調査はプロの探偵に依頼することがオススメ
もしかして配偶者が援助交際をしているのではないか?と疑い始めたら、居ても立っても居られず自分で調べようとするかもしれません。そして、生活の中で不可解な行動などが見られれば、ますます怪しいと疑いが深まることもあります。
配偶者の怪しげな行動をハッキリさせたいからと、中途半端な証拠で浮気を問い詰めたとしても、「そんなことするはずがない」と頑なに否定されて終わるでしょう。配偶者に問い詰める前に言い逃れのできないような確実な強い証拠を見つけ出さなければいけません。しかも、援助交際をしていると疑われている事や調査していることがバレてしまうと、警戒され証拠を消されるでしょう。
このような調査は想像以上に大変で、肉体的にも精神的にも多くの負担がかかります。辛い状況の中自分で調査を行っても証拠が取れるどころか調査していることに気づかれるとその後の夫婦関係にも影響が出てしまうリスクもあります。それならば、自分で調べるのは早めに切り上げ、浮気調査のプロに任せた方が確実です。
探偵は様々な調査を数多く実践していますので、浮気調査も得意分野としています。確実な証拠を掴みたいと思った際には、実績のある探偵に依頼することを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
援助交際はその関係の中で不貞行為があれば浮気とみなされる可能性が高いです。ただし、パパ活など性交渉のない関係の場合は浮気とは見なされず慰謝料も請求できないかもしれません。
もし配偶者が援助交際をしているようであれば、まずは不貞行為があるという証拠を集めましょう。証拠が不足している状態で話し合いをしても、相手に浮気を否定され言い逃れされてしまったらその後新たに証拠を掴む事も困難になり打つ手がなくなってしまいます。
メールやLINEなどで配偶者が援助交際をしているような事実が分かった際には、あとは探偵に依頼して証拠を掴んでもらう事をおすすめします。調査のプロならではの高い技術で確かな証拠を掴んでくれるでしょう。
配偶者の浮気は精神的苦痛がとても大きいですし、人になかなか相談しづらいことでもあるでしょう。証拠集めや裁判でも大きなストレスが溜まるものですが、ARC探偵事務所ではご依頼主の問題、お悩みの解決を一番に考え、調査いたします。
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